Voice: - 英会話講師の視点 >> 松山 えり先生

グローバル化の進行とともに、英語学習を始める方が 増えています。　ただ、学生時代の英語学習法をそのまま用いても、英会話の実力は 向上しないと感じている方が、多いようです。　"英会話学習とは何か？" や、"英語学習と 英会話学習との違いは何か？" との質問を、担当する受講者様から よく受けるという松山先生。　『英語と 英会話の違い、 脳の仕組みという観点から再考することにより、２つの異なる 学習方法を編み出すためのヒントが生まれます。』と語ります。

『英語（ライティング）と 英会話（スピーキング）は、記憶した知識を共有していますが、この２つはそれぞれ異なる 言語情報を 処理する回路を用いています。　ただ多くの方が、英作文の情報処理 回路を使って、英会話に臨んでいる。　英作文を書く際、必須の能力である、構文の複雑性や、表現の正確性は、英会話でもっとも優先される、情報を素早く、大量に処理する 流暢性と、トレードオフの関係にある。　つまり、"英作文脳" にスイッチを入れたまま、英会話に臨むと、話す内容が複雑になりすぎて、短期記憶を保持し 処理する、ワーキングメモリの容量（認知資源）が 低下してしてしまい、"聞きながら、話す内容を考える" 並列処理が、出来なくなってしまう。　そして、リスニングで聞き取る英語が "右の耳から、左の耳へと 抜けてしまい" 記憶に残らない状態に 陥ってしまう。　そのため、同じアウトプットであっても、顕在意識を使う 英作文と、潜在意識で操作する 英会話では、脳のスイッチの切替が 必要となるのです。』

□英語と英会話の学習法を 別々に捉え、統合する □

『英語学習とは 文章を視覚で捉え 語句の配列法を確認し、文型を推測する能力や、語形変化の法則を学ぶこと。　そして 単語の意味を覚え、長期記憶に情報を残し 既知化する 符号化暗記作業など 情報処理型の勉強を指し、結晶性知能を構築することを目的とします。　これに対し 英会話学習とは "聴覚による聞き取り - 何をどの程度 話すのかを決める概念化 - 用いる構文や表現、単語を選定する 形成 - 英語による発話" この発話産出の過程の 情報処理量を増強し、ハイサイクル化を目指すことが 英会話学習で、運用力という 流動性知能を高めることで上達すると、言えます。』

『英会話学習において大切なことは、単語の綴りと その和訳意味を セットにする 対連合学習で 暗記した単語（意味記憶）は、英会話の運用に必要な手続き記憶と、情報フォーマットが異なるため、そのまま活用することができない点です。　新規で獲得（インプット）した 単語を、アウトプット活動を通じ、既知の関連する単語群と、つながりを強化し、語彙ネットワークに 取り入れることで、その単語は　"活きた英語" = 手続き記憶に変換されるのです。　最近 "TOEIC では、高得点を獲得したが、英語を話すのは苦手である" という方 が増えていますが、それは、このアウトプット演習の、学習量が少ないことと、関係しているのだと思います。』

『このように、英語学習では 単語を１語１義で 暗記し、そのインプットを、英会話学習で 実際に アウトプットすることにより、英語の知識は、英語操作能力へと 変換される。　このように、１つの課題に対し、２つの学習法を取り入れ、並列で学習し、ある時点で 知識を統合する点が、英会話 上達の秘訣とも言えます。』 と松山先生は 説明します。

抽象的な情報が多く、幾度となく経験を積まなければ得られない暗黙知の多い、英会話学習では パートナーとなる担当講師が必要です。　生徒・講師間で 常に情報がシェアされ、"絶え間ない修正" を可能にする 英会話 個人レッスン - フィードバック・ドリブンの進行は 反射的な感覚理解と、深い論理的理解を並列で高めます。

Voice: - 発音がみるみる変わる - ７才からの自宅英会話>> - 絵美ちゃんのお母さま　（東京都 世田谷区） -

『早期英語教育がブームとなり 幼児教育に関心が 年々高まっています。　そして 保護者のニーズに合わせ 乳児期から英語環境に浸らせるための 教材や 習い事が登場しています。 ただ 科学に基づく 妥当性や、一貫して 安定した成果が出せる 信頼性を備えた 子供向け 英語教育プログラムは少ないように思えます。』と 語る 絵美ちゃんのお母さま。　『未就学児の時に 絵美に英会話を習わせなかったのは、聴覚に関わる 脳の 側頭葉 の働きが安定するのは６才位ですから、適齢期を待つことにしたからです。　７才で英会話を始めた 絵美は 英語の音に 自分なりの解釈を加えて 英語を発話している。　もし幼児の時に 英会話を始めていたら、英語を 模倣し、馴化はするでしょうが、日本語による 韻律的母語干渉の影響を受ける上、脱馴化が 難しかったのではないかと 推測します。』 と言います。

これに対し 担当の講師は、絵美ちゃんの英語リズムのセンスは 幼少時から 習い続けている 音楽学習と関連している と考えているようです。　『英語の 音声と 韻律を 同時に 聞き取り 発話再生する 絵美ちゃんは、ピアノ演奏で培った リズム感を 英語学習に転用スキルとして 活用しています。　英語発話を ピアノ演奏に例え、左手をリズム、右手を旋律と捉え、両手の動きを一連の動作にするように、音声と 韻律を 奏でているようです。　特に 言語リズム（韻律）は生理的に形成される拍節が基本的な反復構造になっているため、学習初期の段階で 英語のリズムを内在化させることが大切ですが、日本人の場合 子音・母音の１つの単位が リズム構成の単位となる 日本語のモーラ拍リズムを優先してまい、英語リズムの定着が難しい。　ただ 絵美ちゃんは 強勢のある音節と 無い音節とが交互に現われる 英語 の強勢拍リズムの仕組みを 理解し、そのリズム規則を発話する英語に忠実に反映させています。　そのため、前置詞など 機能語に強勢を伴わず 弱形で発音される 弱化や、隣り合う２つの音の 前方の音が消える 脱落（リダクション）など、小学生には習得が難しい 音声変化の音まで、英語のデフォルトの発音として 自然に取り入れています。』と評価します。

大人たちの 予想外の場面で "気づき" を得る キッズ英会話 個人レッスン - 集中は技量を、拡散は非認知能力を培う - それらを統合するのは 生徒と先生の２人３脚の仕事です。

Voice: - 留学の夢があるから 英検も頑張れる>> - 村山 里奈 様 （中学１年生）　（東京都 文京区） -

『シドニー発の ポッドキャストをデバイスにダウンロードして、リスニングの練習をしています。 中学校の英語授業の教材のナレーションは、発話速度が遅く、リスニング学習には不向きだと思いましたが、この オーストラリアの 英語発音は、イングランド南部の教養のある階層が話す 容認発音を採用していて、子音が明瞭な キングズ・イングリッシュのため、スピード感があっても、聞き取りやすいので、オーディオ教材として最適です。　聞き取りの練習では、スクリプトを見ながら、聞こえてくる音声を同時に暗唱する オーバーラッピング（パラレルリーディング）という学習法を 取り入れています。　この演習により、早口のナレーションの音声知覚の自動化が進み、リスニング力が向上する上、暗唱を繰り返すため、主要センテンスが 記憶に定着しやすくなり、英会話のスピーキングで 応用できるというメリットもあります。 』　と語る 里奈さんは 中学校で履修する 英文法と 北米の英語の間に 境界線を敷かず　３年後に参加を予定する 海外ホームスティ・ツアーの際、役立ちそうな英語情報を 全て 知識として吸収する、内発的動機づけの高い 女の子です。

英会話 個人レッスンの日には、輸入ファッション雑誌の掲載記事から 構文が複雑で 上手に翻訳できない箇所や、アパレル特有のスラングなど 質問をたくさん用意して 先生の来訪を待ち望みます。　『アメリカの 都市部のライフスタイルや トレンドを知ることができる上、記事の内容も面白いので 英語雑誌を定期購読しています。　カジュアルなティーン向けの雑誌には、ダイアログ形式の文体が多く、親しい人同士の会話で 感情の機微を上手に相手に伝えるための 談話標識が多く使用されているので、実用性が高いと思われる フレーズを、ノートに書き込み、暗記して、英会話に取り入れると、自分の考えや 主張が伝わりやすくなります。』と 里奈さんは言います。

担当の先生は、『小学校の時から 英会話を 個人レッスンで習い始めた里奈さんは、音声優位の認知特性を活かし、オーラル・コミュニケーション中心の 進行を設定。　英語発音の習得演習では、音の最小単位である 音素から始め、分節単位の音節、強勢のある音節とない音節の区分など、単語より小さな単位の発音を取り入れ、ボトムアップ・アプローチにより、細部に渡る 発話音声の正確性を 培いました。　また 小学校と中学校での英語学習が大きく変わるため、中学校に進学する直前からは、新学習指導要領 英語４技能５領域を意識し、「読む」「書く」「聞く」「話す（やり取り、説明）ごとの 演習を導入し、論理的思考を用いた 英文法の解釈も加えました。　中学校の英語の授業でも 総合力を問われる "話す - 発表" が一番得意と話す里奈さんは、バランス感ある 英語操作能力を 形成中です。』と評価します。

英語の洋書を 辞典を使いながら読んでいますが、英和辞典では 単語の深い意味や、類義語との違いが 把握できないこともある。　早く先生のように 英英辞典を使いこなしたいです。』と言う 里奈さん - 学校での英語の成績も もちろん優秀です。

Q. 英会話の授業、基本は 60分 x ４回の240分とのことですが、仕事の関係上 月３回、80分 x ３回の設定は可能でしょうか？ 自宅は橋本駅から徒歩10分で 最寄りのバス停は 緑区庁舎前 です

A. はい。　１か月の授業 が計240分であれば 120分 x ２回や、80分 x ３回の設定でも構いません。