Voice: - 英会話講師の視点 >> 松山 えり先生

□ 学習成果の "測り過ぎ" に気を付ける □

『企業のグローバル化が進み、国際交流の機会が増える現在、多様な 英会話学習方法が メディアを通じて紹介されています。 そして、特に最近では、"学習の結果を数値化する" や、 "学習成果の見える化" を推奨する 英会話 学習情報が、注目を浴びています。　"英語が話せるようになるためにには、最低3,000時間の学習が必要"であり、"中学高校等で1,000時間学んだため、さらに 2,000時間の学習が必要である。" など、もっともらしい数字を提示する 英会話スクールも見かけます。

ただ 学習分野で、数値目標が頼りになるのは、漢字書き取りのように 符号化暗記が主体の学習領域です。　知識量を問う 暗記中心の学習では、理解の向上度を図式化しやすく、検定試験などの能力のグレード化が可能で、その等級評価には 客観性もあるため、 "学習成果の見える化" を実現しやすいのです。　その一方、複数の学術領域の知識を組み合わせた、英会話学習の分野での成果は、数値化が難しいと思います。　確かに 英単語も 漢字と同様、その綴りと 和訳をセットにして 暗記する 対連合学習で 知識（意味記憶）を 増強していきますが、英会話で運用するのは、運動や動作に関わる記憶（手続き記憶）であり、情報フォーマットが異なるため、その単語（意味記憶）を、そのまま活用できないのです。　新しくインプット（暗記）した 単語を、アウトプット活動を通じて、既知の単語群とのつながりを強化し、語彙ネットワークの中に組み込む演習を行うと、その単語は "活きた知識 = 手続き記憶" に変換されるのです。　そして、この演習に どの程度の時間を費やすのかは、誰にも分からないでしょう。　『"TOEICで高得点を獲得しても 英語が話せない" と言う 学習者が増えていると聞きますが、恐らくこの演習量が 十分ではないのでしょう。　むしろ 英会話の場合、TOEIC の スコアアップに集中し、暗記学習に専念すると、未知の状況（英会話の実践）に於いては、その学習の精度を発揮できないと言う、過学習に陥ってしまう可能性も高まります。』と 松山先生は 言います。

□ 学習上の "踊り場" で何をするのかが大切 □

『丸暗記が有効な学習領域では、学習時間と、スコア成績が比例して上昇する 単調増加が見込めるでしょう。　ただ、英会話学習では、学習者の方が、上達を実感できない スランプ時期を必ず迎えるという、U字型発達曲線 を辿る事になると言われます。　また その 低迷期が長いため、途中で挫折してしまう方が 多いのだと思います。』

『英会話学習の特徴は、英語３大技能である、正確性・複雑性と、流暢性 が 一方を追求すると もう一方に犠牲が生じる トレードオフの関係にあり、そのバランス感を取る事に時間がかかる。　その "学習の踊り場" に立ち、前進できない時期が長いのです。　学習初期の段階では、単語や英文法の仕組みを暗記し、知識を蓄積していきます。　しかし 暗記作業により 知識の集合体を構築しても、英会話で 語彙運用上 優先される能力である、流暢性は得られないのです。　むしろ 既知の情報が増えるほど、相応の運用力がなければ、知識の消化不良に陥ってしまいます。』　と松山先生は、英会話学習の 難しさについて 語ります。

暗黙知にあたる 情報が多く、課題が複合化する 英会話学習 ではパートナーとしての 担当講師が 不可欠です。　"絶え間ない 修正" を可能にし、欠けている部位に焦点を合わせた演習に その場でシフトする 英会話 個人レッスンは フィードバック・ループの進行です。

口コミ: - 小学生の英会話 個人レッスン>> - 絵美ちゃんのお母さま　（東京都 世田谷区） -

児童英語教育に 高い関心を持つ 絵美ちゃんのお母さま。　娘の英語学習の開始時期を 検討していましたが、小学校英語の授業を見学し、"歌やゲームを使って英語を楽しもう" という 学習コンセプトに 違和感を感じたと同時に、子供は正しいメソッドで 英語を学ばなければ "単語の書き取り が出てきた途端、英語がつまらなくなった" という "英語嫌い" が始まってしまうと考えたそうです。

『小学校での英語必修化が開始され 小学校 3-4年生を対象に必修化、5-6年生を対象に教科化されました。　ただ 小学校の外国語指導のように 中学年で 年35単位(週1コマ程度)の授業数で、「聞く」「話す（やり取り - 発表）」「読む」「書く」の "４技能５領域をバランスよく育成" と 学習領域を広げて 欲張っても 知識を散漫にしてしまう。』

『むしろ 小学生に文法を教えずに ライティングの課題を課すような授業では、一握りの英語の好きな生徒と、英語嫌いになる多数の生徒に二極分化する 懸念もあります。　話すのが上手な子とそうでない子の 学習的 個人差は 母語習得に於いても生じますが、第二言語習得の方が個人差はより大きいと考えられています。』 と意図的な クリティカル・シンキングを繰り返すうちに 娘に提供したい 英会話授業の 内容が 徐々に明確になってきたと言います。

□ 音声学・音韻論を基本に 正確な英語発音法を習得する □

『小学生 低学年の子供の生得的な能力の 一番伸びる部位を伸ばしてほしい。』との 想いを抱いていた 絵美ちゃんのお母さま。 これに対し 担当の講師は 『８才の絵美ちゃんは 聴覚に関わる 脳の側頭葉の発育時期にあり 聴覚的言語理解の情報処理に敏感な年齢です。 聴覚・発話情報のエンコーディングを主体とした 音声やりとり中心の プログラムを進行しましょう。』 と 説明し、絵美ちゃんの個人レッスンが始まりました。

絵美ちゃんの授業では テーマを "英語リズムの内在化" と決め、オーラル・インタラクション中心の授業を開始しました。　幼い時の韻律指導は、??忘れてしまったように?えても内在化され残る反面、一度 日本語のリズムで代用する習慣を身に付けてしまうと、日本語による 韻律的 母語干渉が 生じることにより "英語のリズムが読めず"、 発音面での "ジャパニーズ・イングリッシュ" が定着してしまう。　これを回避するためには学習初期の段階から 分節音と 韻律を同時に学ぶ 演習プログラムが必要となります。

担当の先生は 『ピアノ演奏が得意な 絵美ちゃんは 英語の 音の響き（音声）と、リズム（韻律）を同時に 体得できる 鋭敏な能力 を持ち合わせています。　英語の音声学習も 音楽と同様で 音感と リズム感を育みながら、口唇を楽器に見立て 口唇の使い方や舌の動き、息の出し方や 使い方 を固定化することが大切ですが、絵美ちゃんは その音楽的センスを 英語学習に転用できる ポテンシャルを持ち合わせているのです。』

『音楽リズムと 英語韻律の共通性に関しては、多くの教育機関で 研究が進む 学術領域ですが、音楽も ヨーロッパ言語も 歩行など 人間の身体運動のリズム連動と共に発展してきた経緯を踏まえると 共通する部分があるのでしょう。　絵美ちゃんは 音楽用語の知識と 連動させて 英語のリズムを体得しているようです。』

『語の中のある音節を際立たせる 強勢 はシンコペーション (syncopation)、声道の空気の流れを止めて発する 破裂音は スタッカート (staccato) など 音楽からヒントを得た リズム創生法を独自の解釈で取り入れています。　そこには 強勢のある音節と ない音節が 交互に現われる 英語の 強勢拍リズムの 根底にある規則が反映されています。"』

『この リズム感を活かした 発音の習得演習では、単語尾の子音と 次に来る母音が連結する リエゾンや、弱音節の 前置詞が 短く弱い音になる 脱落（リダクション）などの 微妙な音声変化も 忠実に再現しています。　英語は 音声よりも 韻律を優先するという 日本人には 理解が難しい 発音ルールを 無自覚のまま 吸収したようです。』 と評価します。

絵美ちゃんのお母さんは 『一般的な子供向け英会話スクールでは、英単語の綴りと 英語の音を紐づけて教える フォニックス学習法が主流ですが、強音節と 弱音節は綴りが同じでも 発音が異なります。　そのため、子供がルールを把握しきれず かえって混乱してしまうという 事例も報告されています。先生のように 音声と 韻律を同等と捉え、意図的に 単語の綴りを発音学習に持ち込まない 指導法は 理に適っているように思えます。』 と感想を述べています。

大人たちの 予期しない場面で 転用スキルを発揮する子供たち - キッズ英会話 個人レッスン。　集中の時間に技量を磨き、拡散の時間に インスピレーションのスイッチが入ります。

Voice: - 留学の夢があるから 英検も頑張れる>> - 村山 里奈 様 （中学１年生）　（東京都 文京区） -

『アメリカの シットコム・ドラマを、英語の聞き取り学習に 用いています。　中学校の音声教材のナレーションは、発話速度が遅く、各センテンスも短いため、リスニング学習には不向きと考え、英語母語話者向けの音源を 探していました。　ドラマでは、友人や 家族など、親しい人達がダイアログ形式で 話すため、感情の起伏が 英語の強弱に反映され、強調のある音節が等間隔に配置された 英語特有のリズムまで、習得することができます。　リスニング学習では、音声の再生を一時停止（ポーズ）して、聞こえた 英語音声を復唱する リピーティングにも挑戦しています。　この演習では、センテンスを瞬間的に記憶する能力が伸びるので、音声の知覚だけでなく、短期記憶力の向上にもつながります。　また 生活密着型の イデオム（複数の単語から成る慣用句）の知識を増やすことにも適しているので、毎日の学習に やりがいを感じます。』　と語る 里奈さんは、中学校の英語と 英語圏の英語の間に 境界線を敷くことなく、３年後に参加を予定する 夏季 海外語学研修の際に

役立つと思える英語情報を 積極的に知識として 蓄える 好奇心満点の女の子です。

英会話 個人レッスンの日は 愛読する ペンギン・リーダーズの 洋書ペーパーバックの中で、構文が複雑で 上手に翻訳できない箇所や、読後の感想を 英語で言い表す表現法など 質問を たくさん用意して 先生の訪問を 待ち望みます。　『洋書の小説は、読み方に工夫を加えることで、多様な学習法にチャレンジできる点がメリットです。　最初に読むときは、精読を心がけ、文構造の理解で苦戦した箇所には下線を引き、後で参考書で調べると、読解スピードまで向上します。　また、２回目に読む際は 音読を取り入れると、イントネーションに意識を向ける機会が増え、英語独特のリズムを取り入れながら、アクセントの位置の間違えまで訂正できるので、発音の正確性も高まります。』と里奈さんは言います。

担当の 講師は 『小学校の時に 英会話を個人レッスンで習い始めた 里奈さんは、当初 聴覚優位の認知特性を活かすため、音声・発話中心の カリキュラムを設定しました。　日本語と英語の韻律構造の違いを理解し、強音節の 強く・長く・高い と同様に、弱音節の 弱く・短く・低い を 認知し 識別できる 里奈さんは、 母音に挟まれた T の音が有声化する フラッピングや、単語尾の子音と 次に続く 類似する子音の音が重なり 片方が脱落する リダクションなど の音声変化にも 抵抗なく 発話演習に導入。　センテンス単位での発音は、インターナショナル・スクールの生徒と 比較しても遜色ない 位にまで 成長しました。　そして 中学校進学の少し前から、新学習指導要領 「聞く「話す（やり取り、発表）」「読む」「書く」の 英語４技能５領域を意識した 内容にシフトし、文法知識を 論理的思考を用いて 整理しました。　現在の里奈さんは、英語の中でも 総合力を問う "発表"が一番得意で、バランス感ある 英語力に発展したと思います。』と評価します。

『洋書ペーパーバックの多読を 始めたのですが、英和辞典を引いても 英単語の本当の意味が 理解できない場合もあります。

早く先生のように 英英辞典を使いこなしたい。』と語る里奈さん。　誕生日のプレゼントに 英英辞典搭載の 電子辞書を ご両親に申請済みです。

* シットコム（sitcom）： シチュエーション・コメディの略で、アメリカのドラマで人気のあるジャンルです。 "アイ・ラブ・ルーシー" や、"奥様は魔女" は シットコムの古典的名作として 現在も愛されています。

Q. 勤務先が武蔵小山が 最寄り駅の 星薬科大学なのですが、自宅でなく 研究室・教授室への 英会話 家庭教師の派遣は可能でしょうか？

A. はい 可能です。　大学や 教育機関の 研究室での 英会話 個人レッスンを 多く催行していますので、ご利用ください。